📸写真・カメラ初心者がハマりがちな13の誤り -写真の上達方法-📸

はじめに

自分の写真

【カンタンな自己紹介】

写真家で、医学生で、趣味プログラマの人間です。

写真は、地方のコンテストも合わせると数え切れないくらい優勝しています。美少女図鑑2021の地方大会のカメラマンをしたり。(ちなみに私が撮影した子が全国大会の優勝を飾りました。嬉しい。)

旧ブログのLightroomの記事や、レンズの記事は検索1位になってます。

【秘伝のレシピ】Lightroom現像で、エモい写真を作るコツ
現像が分かる前は、なんで上手い人と同じカメラなのに色味が違うんだろう。と悩んだ覚えがあります。そこで今日は、僕の【秘伝のレシピ】であるLightroom現像術を話します!絶対にエモい写真に仕上げます!

とのことで、今回はざっくりと写真初心者がハマりがちな穴を箇条書き形式でお伝えしたいと思います。

写真に伸び悩んでいる初級〜中級者にきっと刺さるだろう言葉を置いておきました。それでは。

1.カメラを使いこなさない

カメラを持つモノクロ写真

・適切な機材を選ぶ。高すぎる必要はない。

高いカメラよりいいレンズを買おう。写真の出来はカメラ:レンズ = 3:7だと思っている。

・可能ならM(マニュアル)モードで撮る。カメラが何を自動で処理してくれているか理解すること。そして自分でコントロールできるようになろう。

・カメラの機能をちゃんと知ろう。ダルいけど説明書はちゃんと読もう。あなたはカメラの機能の1/10も使っていないはずだ。

・カメラは多機能で面倒くさいものだ。少しずつ習得していくしか無い。それが嫌なら手元のそのスマートフォンで十分ではないか?

2.単焦点レンズを使わない

単焦点レンズを使う人

・世の中には、ズームレンズと単焦点レンズしか無い

・大概の人は最初についてくるキットレンズ(便利ズームレンズ)しか知らず、死んでいく。カメラをタンスの肥やしにしてしまう。大切なカメラを殺してしまう。

・言い過ぎだが、最初についてくるキットレンズは最低限写るだけのゴミと捉えよ。

・あなたが運動会の子供を撮るだけでない場合、まず50mm(フルサイズ換算)の単焦点を買うべきだ。

・一度でいい、一眼カメラのボケ(Bokeh)を味わってほしい。きっと病みつきになるだろう。

紅葉とボケ写真

・ズームを使うのかはその後で考えても遅くない。知らずに選択するのと知って選択するのではぜんぜん違う。

・望遠ズーム(70-210mm F2.8 = ナナニッパ)の罠にハマるな。これは自分が上手くなったと錯覚させる一番の麻薬だ。自己肯定感もさぞあがるだろう。実力は何ひとつ上がっていないのに。

3.レンズ(焦点距離・ボケ)を理解していない

85mm ポートレート

・レンズの理解は写真の理解の最初の一歩。

・好きな写真があったとき、どんなレンズで撮られているか、そしてそのレンズの特徴を調べるべきだ。

・画角が写真に与える影響は絶大だ。レンズはあなたの第二の目だ。

・カメラは先ず、レンズを通して世界を理解する。レンズは世界の解釈方法だ。

ショートケーキとボケ写真

・F値を理解することは、写真作りに欠かせない。最小F値(たいがいはF1.4)の世界を知ることは絶対に必要だ。

・個人的には、ポートレートを撮るなら35mmと85mmが必要だ。セオリーとしては50mmと70-210mm F2.8だろうが・・。

・カメラメーカーのサイトでレンズの一覧を見るといい。沢山あるはずだ。それぞれの焦点距離にそれぞれの機能・役割・ロマンが備わっているのだ。

4.光を使いこなせない

うきは市での夏ポートレート

・photographyは photo(光)をgraphy(描くこと)という意味。光の芸術なのだ。

・光を理解していないと、まぐれ当たりの写真を量産するだろう。

・光を理解して、可能な限り条件を統一しよう。

・条件を理解する言葉として、光の方向性がある。「順光」「逆光」「サイド光」。また特徴的なライティングとして「レンブラント・ライティング」なども知っておくとよいだろう。

・そして第一に光の強さをコントロールする必要がある。暗い環境、明るい環境。君のその”賢い脳みそ”が自動で行ってくれている機能を、写真では意図的に行わなければならない。

紅葉のボケ写真

・ヒストグラムを常に見るべきだ。科学的であるべきだ。ヒストグラムを理解できないということは、目隠しで調味料を入れるようなものだ。

・太陽光は偉大だ。そして外で撮るなら、太陽光を味方に、太陽に邪魔されないように撮るのがセオリーだ。

5.近づかない

近づいたポートレート
If your pictures aren’t good enough you’re not close enough.

・「あなたの写真が良くないのは、十分に近づかないからだ。」かの有名なロバート・キャパの名言。

・シンプルで強力な解決策。ダメなときは、とにかく近づこう。だいたい初心者の写真は遠い。意識が散漫としている。

・あなたの写真には無駄なものが多い。近づくことは、無駄を排除する最も簡単な方法だ。

・慣れてない人は、一枚目はいつも通り撮ってから、二枚目は近づくということを繰り返してみよう。きっと二枚目のほうがしっくり来るはずだ。

6.RAW現像をしない

多肉植物、ボケ写真

・JPEGは後で戻せないので正直かなり難易度が高い。(一発勝負)

・ファイルサイズは重くなるが、「いい写真」を取りたいなら現像は避けて通れない。

・昔の人は、フィルムの現像で徹底的に写真の完成度にこだわった。今はそれがスライダーを動かすだけでできるようになったのだ。使うべき。

ハーフカメラの現像

・現像することで自分の写真を徹底的に見返す。これは撮ることと同じくらい重要なことだ。

・撮ったときの感触は良くても、自分のプリセットがうまく当てはまらなかった時それは駄作の可能性がある。

・RAW現像を理解してから、それをしないという選択もできるだろう。食わず嫌いはよくない。写真の出来は、現像:写真の出来 = 1:1だと思っている。

7.適切な現像をしない(過剰現像・バランス無視)

宝生寺のライトアップ

・そもそも巷にある現像の本は読むな!ゴミしか無い。ゴミだ。

・ゴミである理由を話そう。ヒストグラムの話をしていない。記録されている光は環境によって違うはずだ。露出の部分で分量を割きすぎている。何も参考にならないのに。

・今どきはYoutubeやWeb記事でいっぱい現像方法あるので、片っ端から試してみるべし。

・現像は手品じゃないし、装飾でもない。過剰な現像 = over-editing(”かすみの除去”をひたすら上げるなど)は避けるべき。調和が大切で、10秒間(これが意外と長い)見ても目が痛くない程度に仕上げよう。

エモいポートレート

・とりあえずover-exposure(露出過多)は避けるべき。私がよく呼んでるのが「雰囲気ゲー」。女の子を綺麗に見せたいあまり、明瞭度を思い切り下げ、とりあえず露出をあげる。猿にもできる雰囲気がよくなる写真の完成だ。

8.定石を学ばない

いちごのパフェ

・セオリー(定石)は結局大切。独学は型無し。

どんな物事も「守破離」がある。先人が編み出した定石には意味がある。

・写真は撮るという行為自体が簡単なので、なんとなく撮ってしまう人が多すぎる。

・自分の感性を信じすぎるな。あなたが万に一つの天才でない場合、セオリーより上手く撮ることはないだろう。

・ネット記事でもいい。可能なら本がいい。「〇〇の撮り方」を一回学んでから挑もう。まずは定石にチャレンジすること。

別府タワーと花火

・ちなみにこの写真を撮ったときは、花火の撮り方を知らなかったので前日にネット記事で「花火の撮り方」を読み漁った。

・定石を一通り知ってから崩すこと。知ってて崩すのは「型破り」。知らずで崩すのは「型無し」

9.機材にこだわり過ぎる

海辺とフィルムカメラ

・これは初級〜中級の人にありがち。

・ずっと機材レビューの動画を見ていたり。うんちくだけが増えていく。

・機材はマウンティングの道具にもなる。そうしたいならそれでもいいが、本当のあなたはよりよい写真を撮りたいはずだ。

・私が知っている写真上手な人は、確かに機材ヲタクが多い。しかし機材の話ばかりしている人は少ない。

α7ⅲとSIGMA 35mm Art

・カメラやレンズは使わなければ意味がない。ガンプラのようにレンズを飾る趣味があるなら別だが。

・こだわることが止められないなら、いっそのこと一番いい機材を買えばいい。しばらく悩むことはないだろう。

・凄腕カメラマンと同じ機材を揃えればいい。理論上は同じくらいの写真が撮れるだろう。理論上は。

・ロマンで機材を買うな。必然性で買え。(しかし時にロマンが必然性になることはある)

10.撮りたいテーマが決まっていない

ジョーカーのコスプレ

・テーマは明確に決めたほうが良い。一口に写真と言っても色々なジャンル(競技)がある。

・人を撮りたいのか、絶景を撮りたいのか、カフェを撮りたいのか、旅行写真が欲しいのか。

・先ずは一つのテーマで上手くなることをオススメする。なんでも手を出すのは下手な人がやる一番ありふれた方法だ。

・撮るジャンルが弱い人は、どの写真も全体的に弱い。なんとなくで作品ができてしまうカメラの難しさだ。

11.そもそも上手くなりたいと思っていない

別府の車道と長時間露光

・あなたが通勤で車を使っている場合、あなたの累計運転時間は凄まじいものになっているはずだ。1万時間の法則を当てはめるならば、あなたは既にプロドライバーだ。

・上手くならないのは、経験が足りないのかもしれない。しかしもっと大事なことがある。「そもそも上手くなりたいと思っていない」のである。

・「自分の下手な写真」と「憧れの写真」との違いはなんだろう。その観点から出発すれば、少しずつ状況は改善していくはずだ。

・私自身、写真が上手くなってとても楽しい。本当に。

メイドさんポートレート

・なんとなく撮っていたあの頃の自分に伝えたい。「上手くなればなるほど、表現できることが多くなる。相手に伝わる。この快感は何物にも代えがたいだろう。」

・伝えたいこと、自分の主題を尊重することも大切だ。だけど上手くなかったら、伝わらなかったら、目に留まらなかったらただの赤緑青のゴミだ。

12.好きなものを撮れ!比べすぎるな!たくさん撮れ!

海辺のポートレート
Your first 10,000 photographs are your worst.

・アンリ・カルティエ・ブレッソンの言葉。「最初の1万枚は最悪だろう。」

・参考にせよ。しかし比べるな。たしかにあなたの写真は劣っているかもしれない。しかしこれから上手くなるのだ。

・撮るしか無い。続けるしか無い。私がこのような偉そうな記事を書いていられるのも、たくさん撮ってきた過去があるからだ。

・好きなものを撮れ。写真が連れて行ってくれるだろう。自分が何に快を感じるのか。じっくり胸に手を当てて聞くことが大切だ。

13.無意味な写真論を言いたがる

・これも初級〜中級者にありがち。

・自分の写真の正当性を担保したいから。

・自分の好きな写真の話ではなく、自分の嫌いな写真の話をし始めたら危険。

・ディスるのはいい。でも写真で語ろう。

・批判するなら、あなたはその写真を撮れなければいけない。撮れもしない写真についてあーだこーだ言う暇があったら、今すぐ外に出て自分の好きな写真を撮ったほうがいいはず。

・言うことは立派だが、写真はダメダメ。そういう人は多い。口だけ一丁前にならない為には、写真の腕をあげるか、口を減らすしか無い。

・あと(私含め)他人の写真論をすべて真に受けることはない。自分が好きな考えだけつまみ食いするのもありだろう。

さいごに

ここまでお付き合いいただいた方、ありがとうございました。

如何だったでしょうか。

少々強めや、断定的な言い方がありましたが、写真で伸び悩んでる方の一助になれば幸いです。

またTwitterInstagramなどのSNSに質問してくださっても構いません。

ではでは。素敵な写真ライフを!!

Daichi Nagashima

Daichi Nagashima